当社では以前より、災害時の復旧や山間部や島嶼における携帯電話基地局のバックホールに静止衛星を用いてきましたが、2022年頃より低軌道衛星も利用しています。その様な経験を踏まえて、現在衛星通信が携帯電話をどの様に補完しているかを事例と共にご説明したいと思います。また、2027年の世界無線通信会議（WRC-27）の議題1.13として「衛星ダイレクト通信」の新規周波数分配の検討を行う議題が決議され、今後スマートフォン等の既存の携帯電話端末が直接衛星と通信するにあたっての技術・規制案の検討がITU-R（WP4C/WP5D）において行われています。並行して日本国内での利用に向けた制度整備も行われていることから、衛星ダイレクト通信に関する国内外の動向や展望についても併せてご説明します。

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